経営参謀力養成・実践研修(A班1回目)
2026年5月12日(火)~14日(木)の3日間、集合形式で開催しました。各県域から18名の受講者が参加しました。
研修のねらいとして、より広い視野と全社的な視点を持つ経営参謀的な人材としての心構えを学び、組織の変革リーダー(担当役員や部長等)の意思決定を支え補佐し、時に進言することで、ともに変革に取組む力を習得することです。
そして受講後すぐにでも現場で活躍できるような知識と全社的視点を習得をはかることを目的としています。
受講者が品川研修所に参集
グループディスカッション等を実施している風景
経営参謀力とは
経営参謀力とは、経営者と組織の橋渡し役として、戦略策定や課題解決を支援する「経営参謀」に求められる総合的な能力を指します。 具体的には、情報収集・分析力、戦略立案力、意思決定のサポート力、そして実行推進力などが含まれます。本研修では、経営参謀として変革リーダー(経営者や部長など)を補佐し、信頼と現場理解、広い視野、情報分析力を持つ「最高のフォロワー」として活躍することを目指します。
企業には「参謀」という役職はありませんが、経営者や上司を支える参謀役の存在は、組織の成長と発展には欠かせません。複雑かつ多様な課題や環境変化に対して、全体を俯瞰する力を身につけ、変革リーダー(経営者や部長など)の意思決定を支え、時には助言や進言をすることで、ともに組織の変革に取り組む人材が求められています。多くの職員が参謀力を身につけて周囲を補佐することで、組織全体の底力を高めることができると考えられます。
主な演習内容
\変革リーダーと同じ目線で対話できる知識・スキルの習得を目指します/
研修は集合形式で品川研修センターで行われました。研修 3 日間の実施内容や様子は以下の通りです。
1日目の午前は、自己紹介、アイスブレイク等から受講者のテーマに関する関心を高め、グループワークを実施しながら、少しづつ戦略の核心に迫っていく設計をしています。研修のオリエンテーションにはじまり、事前課題(自分なりの戦略とは)の共有、自身のスキル分析(テクニカル・ヒューマン・コンセプチュアル)の共有、演習やクイズを通した「視点・視野・視座」を意識したトレーニングにて、「身近なところから考える⇒共有する」という時間を多くとりました。あるグループは休憩時間も議論をしているほど熱中していました。更に、身近な例から良かった(悪かった)と思える戦略、ゲームなどで勝ち(負け)パターンはなどから、戦略のイメージを膨らませました。
1日目の午後、前中の振り返りを行い、経営戦略フレームワークのフレームワークを、代表的な企業事例を通じて、学習しました。その後、戦略に必要な組織構造についても学習し、自組織の組織構造を題材に議論を行いました。最後に、1日目まとめと気づきを発表し、1日目が終了しました。
2日目は、1日目振り返りおよびグループ替えからスタート、新たなグループにおいても、活性度の高い議論内容で研修がスタートしました。
2日目導入部分にて、情報を集積する重要性を意識するための簡単な演習(MECE)実施し、本論の環境分析に入りました。現在の変化が激しい環境(VUCA)において、受講者自身が感じる環境変化から、環境変化に関する問題意識を高めました。
環境分析に共通する情報収集・分析・解釈の重要性を理解しながら、環境分析を外部環境と内部環境に大別し、それぞの分析に用いるフレームワークについての講義を行いました。講義で学んだフレームワークは、演習の中で実践し、「知っている」という状態から「実際に使える」状態を目指します。
研修カリキュラム
戦略フレームワークを活用するをつくるプロセスを体感、各グループごとの内部環境分析では、VRIO分析等を用いて、外部環境分析は、PEST分析、5Force分析を来なうことで、多角的な観点で環境分析を行いました。グループ内で検討した環境分析の情報を、他のグループにも共有し、グループを超えて、積極的な討議を行いました。内部環境、外部環境の詳細を分析するフレームワークから、ここまでの状況を整理する形で、SWOT分析演習を実施しました。そこから、クロスSWOTを用いて、方向性の検討を行いました。
3日目、前日の振り返り(本研修の特徴として他受講者とのやりとりでは、同じグループメンバー同士に固定しない方法を取り入れ、多くの受講者と交流が図られるよう工夫がなされていました)から、クロスSWOTの続き、目標設定を深堀し、標的市場の設定を行いました。市場を細分化するセグメンテーション、細分化した市場からのターゲット設定を行い、一部、目標設定や方向性も修正しながら、メインターゲットの選定を行いました。他グループの状況についても、相互に意見出し合い、より解像度の高いターゲット選定を行いました。ターゲット選定のための根拠を明確にし、研修の最後に確認テストを実施しました。テストはフレームワークの使い方、5Forceの使い方などを確認するものです。
第2回目の会合に向けて事後課題の案内を行い、第1回目の研修は終了しました。
受講者の声
- ◆グループワークの時間が多く、他県連の方と意見交換ができた。具体的事例を用いた「考えさせられる」セッションが多く、イメージが湧きやすかった
- ◆組織構造が違っていた中で、分析、戦略、ターゲットなどの話が難しいところもあったが、様々な視点から意見が出て大変勉強にになった
- ◆経営戦略のフレームワークを体系的に学べた点がよかった、「JA系統で考え、どう当てはめるのか」という視点でもっと考えたい
- ◆経営戦略を作るための様々な手法を学習できた点が良かった
- ◆古庄先生から身近な事例から物事を観察することの重要性を教えていただき、とても学びがあった
- ◆身近な企業や商品を具体例に挙げる、クイズ形式にするなど受講者の興味を引く内容が含まれており、わかりやすかった
担当講師の声
産業能率大 経営管理研究所
古庄 裕 講師
本研修は、戦略を単なる知識として学ぶのではなく、自ら考え、対話し、組み立てる力を徹底的に鍛える3日間です。
身近なテーマからスタートしながらも、議論と演習を重ねる中で、気づけば一人ひとりが戦略の本質に深く踏み込んでいきます。
研修では、環境分析、内部・外部分析、SWOT分析、クロスSWOT、目標設定、標的市場の選定まで、戦略立案のプロセスを実践的に体感します。個人で考え、グループで議論し、さらに他グループとも意見を交わすことで、自分だけではたどり着けない視点や発想に次々と出会えるのも大きな魅力です。
講師としては知識を伝えるだけではなく、受講者の議論に入り込み、問いを投げかけ、思考を一段深く引き上げるように意識をしています。「その根拠で本当に十分か」「経営の視点で見たときにどうか」といった問いを通じて、思考はより実践的に、より鋭く磨いていきます。組織の課題を戦略的に捉え、前に進めるための視点と力を、本気で鍛えたい方にこそ参加していただきたい研修です。
「戦略を学ぶ」のではなく、戦略を使って考えられる自分になる。そんな学びを、ぜひ体感してください。
