JFマリンバンク経営塾の開催
※本研修は農林中央金庫JFマリンバンク部を通じて募集を実施しております。

 2026年2月25日(水)~27日(金)の3日間、「JFマリンバンク経営塾」を農林中央金庫品川研修センターにて集合研修形式で開催しました。
 JFマリンバンクでは、漁協系統信用事業(浜の金融)の維持・向上のため、各県が単恊から信漁連への信用事業統合または県一漁協への合併を進めてきました。さらに、5年ほど前からは複数県域が参加する広域合併が進展し、経営層による管理スパン(人数・業務領域)が拡大しているほか、金融機関経営に求められる内部管理態勢の水準がより高いものとなっており、これらへの対応が急務となっています。
 信漁連等の経営の舵取りの難易度は高く、収支を確保しつつ、限られた経営資源を最大限に活用し、組合員を始めとするステークホルダーの満足度向上を実現するには、組織をマネジメントし、経営計画を適切に策定、実行・管理できる人材(経営人材)が必要との観点から、今回、経営層および将来経営の舵取りを担うことが期待される経営職層向けに金融機関経営者に必要となる経営リテラシーを培うことを目的に、本研修「JFマリンバンク経営塾」を2025年度に新設しました。
 初回の本研修には、全国5信漁連の役員、部長など計9名の皆様にご参加いただきました。

農林中央金庫品川研修センターで受講者全員が自組織(信漁連)の中期経営戦略案を発表、その後活発に質疑応答が行われた

農林中央金庫品川研修センターで受講者全員が自組織(信漁連)の中期経営戦略案を発表、その後活発に質疑応答が行われた

 本研修は事前・事後課題を含め約半年間の2部構成で、昨年12月の第1部での内部統制、経営管理の各講義受講とグループディスカッション、第2部とのインターバル期間における個別コーチングに続き、今回は第2部の開催となりました。
 第2部では、第1部に続き内部統制と経営管理の講義が行われましたが、メインは第1部の研修を踏まえ、事後課題で受講者各自が作成した自組織の中期経営戦略案(インターバル期間において講師との個別コーチングによりブラッシュアップしたもの)の講師、受講者全員に対するプレゼンでした。「漁協、漁業者との強固な関係性を活かした“浜の金融機関”としてのプレゼンス向上・事業拡大」「管理業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)化による効率的事業経営」「漁業関連優良企業との取引深耕等事業領域の拡大による収益の積み上げ」「会員還元・顧客サービス強化のための余裕金運用力強化(有価証券運用開始等)」などの経営戦略案が発表され、プレゼン後は、「年金等の新規口座獲得が重要な課題だが、利用者メリットをどのように訴求しているのか」「広域化による他県域の有用な情報を活かしている具体例は」「DXは実際どのように進めているのか」などの質疑が行われ、受講者相互による活発な意見交換、グループ内でのアドバイスなどが行われたほか、講師によるフィードバックも加わり、受講者各自の経営戦略案がよりブラッシュアップされました。受講者の皆さんには、研修後各組織に戻り、中期経営戦略案を最終的に完成させ、実際に自組織経営に組み込み、着実に実践していくことが経営層・経営職層として求められることとなります。

JFマリンバンク経営塾カリキュラム全体像

受講者の声

  • ◆普段は日常業務に忙殺されており、経営戦略をまとまって考える時間が無かった。この研修で経営者として頭の中が整理できた。よい機会だった。
  • ◆他参加者のプレゼン、講師によるコーチング、プレゼン後の質疑応答などを通じて、自分が作成した中期経営戦略がブラッシュアップされた。次回の自組織の中期経営計画策定時に活かしたい。
  • ◆現状を俯瞰的に整理することにより、経営戦略立案の視点に改めて気付かされた。このノウハウを基に、広く組織内の議論につなげていきたい。
  • ◆商流図の作成は、漁協や漁業者の直面している課題に金融面でどう対応していくのかを具体的に考えるうえで非常に役立った。

担当講師の声

公益財団法人 日本生産性本部 コンサルティング部
主席経営コンサルタント 鍵谷 英二 講師

公益財団法人 日本生産性本部 コンサルティング部 鍵谷 英二 講師

 本JFマリンバンク経営塾は今回が初めての開催であり、私は経営管理のテーマを担当させて頂きました。事前に農林中金アカデミーの皆様方と何度もお打ち合わせさせて頂き、内容やカリキュラムを創り上げて行きました。
 第1部の集合研修では事前課題を踏まえて、経営者としてのあり方や今後の自組織の経営戦略について、講義及びグループディスカッションをして頂きました。インターバル期間では、戦略検討についてオンラインでの個別コーチングを実施させて頂きました。その後、第2部の集合研修では、ご参加者の各自が自組織の経営戦略案について相互に発表し意見交換、ブラッシュアップを行いました。最終日には自組織の組織面における各種課題について講義及びグループディスカッションを通して検討して頂きました。
 全体を通して、講義および個人ワークにより経営戦略の策定の考え方を理解するとともに、グループディスカッションでの意見交換により、課題を共有し、学び合う時間をできるだけ多く確保するように留意しました。ご参加者の皆さんが熱心に、かつ楽しそうに意見交換して頂いていたことがとても印象的でした。各エリアの特徴はありますが、おかれている経営環境や自組織の強みや弱みについて、共通点を多く見つけられて、各自が自組織の経営戦略案に多く取り入れて活かされていました。
 講師の私も大変有意義な経験をさせて頂き大変感謝しております。今回の開催結果を踏まえ、次年度に向けて更に内容を充実させるべくブラッシュアップしてまいります。
 ご参加の皆様が引き続きご連絡を取り合いながら、今回のご縁を活かして頂けると良いと思います。